給湯器Q&A
床暖房の給湯器は何種類ありますか?床暖房に適した給湯器の選び方

目次
床暖房の給湯器には何種類ありますか?
床暖房が可能な給湯器は、大きく分けると3つの種類があり、暖房専用熱源機、給湯暖房用熱源機、ふろ給湯暖房用熱源機になります。
暖房専用熱源機
まず、暖房専用熱源機です。これは、水もしくは不凍液を暖めることができ、暖房の機能がありますが、シャワーやキッチンへの給湯、お湯張りはできないタイプです。
すでにお風呂などのための給湯器が設置されている家庭に、床暖房を増設する場合などに使われることが多いです。
もしくは、床暖房や浴室暖房といった暖房を付けたい面積が広く、給湯器の能力を高める必要がある場合にも使用されることがあります。この熱源機は給湯器で温水を作り、それを床に張り巡らされたパイプに流したり、浴室暖房機やパネルヒーターに流したりすることで、さまざまな場所を暖めることができます。
給湯暖房用熱源機
2つ目の種類は、給湯暖房用熱源機と呼ばれるタイプです。
これは、暖房用の温水を作る機能と、給湯機能の2つを兼ね揃えた給湯器となります。シャワーやキッチンで使う給湯、湯船にお湯を入れるためのお湯を作ることができます。
しかし、すでに湯船に張られているお湯については、追い焚きをすることはできません。また、給湯だけですので、自動でのお湯張り機能も備わっていません。
ふろ給湯暖房用熱源機
3つ目の種類としては、ふろ給湯暖房用熱源機というものです。
これは、暖房用の温水とシャワーなどへの給湯に加えて、自動お湯張り機能や追い焚き機能を持っているものです。これら3つの種類の中では、最も多機能となります。
このタイプには、さらにオートタイプとフルオートタイプという細かい分類もあります。
- オートタイプ:保温機能があり、追い焚きは可能ですが、足し湯は手動で行います。
- フルオートタイプ:お湯の温度管理や足し湯をすべて自動で行い、設定した湯量と温度を維持します。
「1温度」と「2温度」の違い
基本的には、この利用できる機能によって3つに機器が分かれるのですが、別の分類の仕方もあります。それは、「1温度」と「2温度」という分類の仕方です。
これは、異なる温度の温水を作れるかという点で分けられます。
つまり、「1温度」タイプの機器は、80度くらいの熱い温水だけを作ることができるものです。
基本的には、パネルヒーターや浴室暖房乾燥機などに使われ、高温では危険になってしまう床暖房にはあまり使用されません。
「2温度」タイプは、80度くらいの高温の温水と、少し低めの約60度の温水の両方を作ることができます。
「2温度」タイプは、浴室乾燥機やパネルヒーターと共に、床暖房も利用できます。
そのため、床暖房を入れたいと思ったら、少なくても家庭用の場合は原則として「2温度」タイプの熱源機を選ぶことになります
きゅうとうきくん
普段見ない言葉だからとても判断が難しいよね。わからない時にはプロへの相談がオススメだよ。
あなたにピッタリの床暖房の給湯器はどれ?
床暖房に対応している給湯器にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。どのタイプを選ぶかによって、快適さやコスト、使い勝手が変わってくるため、自分のライフスタイルや住宅環境に合った最適なものを選ぶことが重要です。
既存の給湯器を活用したい場合
すでに給湯器が設置されている場合、そのまま使い続けながら床暖房を追加する方法と、給湯器ごと交換する方法があります。
現在の給湯器をそのまま使いたい場合は、暖房専用熱源機を追加設置することで、既存の給湯器と併用しながら暖房機能を強化できます。この方法では、大幅な設備変更をする必要がなく、比較的スムーズに床暖房を導入できるのがメリットです。
ただし、設置スペースや配管の取り回しには注意が必要であり、業者に事前確認を依頼することが重要になります。特に、狭いスペースしか確保できない場合は、設置可能な機種を慎重に選ぶ必要があります。
一方、現在の給湯器が古くなっている場合は、交換を検討するのも選択肢の一つです。
新しい機種にすることで、より効率的な給湯と暖房が可能になることもあります。ただし、交換する場合は機能やコストを考慮し、自分のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。
給湯器を使った暖房をメインにしたい場合
暖房を重視する場合は、どの程度の範囲で使用するかがポイントになります。
たとえば、浴室暖房やリビングのパネルヒーター、さらには複数の部屋を暖房したいと考えるなら、熱源機の能力が十分でなければなりません。
家族が多く、シャワーやキッチンでのお湯の使用量も多い場合、給湯と暖房を一台でまかなうのが難しくなることもあります。そのため、暖房専用熱源機と給湯専用機を分けて設置する方が、快適に使用できるケースもあります。
また、寒冷地に住んでいる場合は、給湯機の出力が十分でないと、寒い時期にお湯が不足することがあります。そのため、暖房をしっかりと確保したいなら、能力の高い機種を選ぶことが大切です。
1台で給湯と床暖房をまかなう場合
給湯器を複数にするのではなく、1台に収めたいということであれば、給湯暖房熱源機かふろ給湯暖房熱源機のいずれかということになります。この2つの違いは、自動お湯張りと追い焚き機能があるかないかです。
当然、ふろ給湯暖房熱源機の方が機能が多いので、利便性という意味ではこちらの方が勝っています。
特に、一緒に住んでいる世帯人数が多くて、トータルでお風呂を使う時間が長い家庭では追い焚きなどはあった方が楽です。
また、家族のライフスタイルがバラバラという状況でも、すぐにお風呂に入れる自動機能が付いている方が便利でしょう。
価格とコストを考慮した選択
ふろ給湯暖房熱源機は、機能が多い分、価格が高くなる傾向にあります。
工事費用も機器本体価格も高額となります。
もし、床暖房も増設するということであれば、トータルではかなりの出費となってしまいます。
そのため、少しでも予算を抑えたいと考えているのであれば、シンプルな給湯暖房熱源機にした方が有利です。
また、世帯人数が少なく、自動お湯張りなどはほとんど使う機会がないということであれば、そもそも高機能にする意味はないでしょう。
どうしても、自動お湯張り機能があって、それを日常的に使っているとガス代も高く付いてしまいます。
月々の家計を抑えられる設備にしたいという要望があるなら、給湯暖房熱源機の方が安心と言えます。
このように、どの種類の給湯器を選ぶかは、まず暖房をどこまでの範囲で使用するかによって変わってきます。
暖房のために高いスペックの温水能力が求められるなら、専用熱源機の方が良いです。
そうでないのであれば、暖房と一般給湯を一つにまとめられる機器がおすすめです。
後は、自動お湯張りや追い焚きが必要なのか、予算はどうかという点で、ふろ給湯暖房熱源機か、シンプルな給湯暖房熱源機かを選ぶことができるでしょう。
まとめ
きゅうとうきくん
床暖房ができる給湯器には主に3つの種類があるんだ。
やかんくん
そうなんだポ。どうやって選ぶといいんだポ?
きゅうとうきくん
床暖房をどのくらいの面積で必要としているかや、どんな機能が欲しいか、予算はどのくらいかという条件を見るといいね。
やかんくん
なるポポ!1つずつ条件を絞り込んでいくと、楽に決められそうだポ!
きゅうとうきくん
その通りだね。まずは自分たちとしてどんな希望があるのかを書き出してみて、それに当てはまる給湯器を見つけられるといいね。