給湯器Q&A
給湯器が故障したままだと危険ですか?故障した給湯器を放置するリスク
目次
給湯器が故障したままだと危険ですか?
給湯器に不具合が生じている状態でも使い続けられることもあります。
しかしこうした状態で使い続けると非常に危険です。とくに怖いのが故障によってガスの不完全燃焼が生じてしまうケースです。
一酸化炭素中毒の危険性
ガスは通常酸素を取り込んだうえで燃焼が行われますが、十分な酸素を取り込めない状態でガス給湯器を使用していると酸素不足の状況に陥り、一酸化炭素中毒を生み出してしまう恐れがあります。
一酸化炭素中毒という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。給湯器の故障・不具合によってガスの不完全燃焼が生じ、一酸化炭素を体内に取り込むことによって中毒症状を起こしてしまう可能性があるのです。
一酸化炭素は強い毒性があるので、体内に取り込んでしまうと害をもたらします。
厄介なのはこの一酸化炭素中毒は初期段階では自覚症状に乏しく、気づかないまま体内に取り込み続けてどんどん危険を増してしまう可能性があることです。
初期段階で見られる症状としては頭痛や疲労感などが挙げられますが、これらを一酸化炭素中毒と結びつけて考えるのはなかなか難しく「ちょっと調子悪いな」と思うくらいでそのままにしてしまうことも多いのです。そしてさらに空気中の一酸化炭素の濃度が濃くなっていくとめまいや嘔吐感、痙攣などのより重度な症状が見られるようになります。
注意したいのは、一酸化炭素中毒においては呼吸しづらくなる、呼吸困難に陥るといった呼吸に関わる症状が見られないことです。この点も気づきにくい原因のひとつとなっています。
ガス漏れと火災のリスク
この一酸化炭素中毒のリスクだけを見ても給湯器を故障したまま使い続けるべきではないことがおわかりいただけるのではないでしょうか?
さらに故障によってガス漏れを起こすと火災の原因となる恐れも出てきます。この漏れ出したガスに引火するとあっと言う間に火がついて燃え広がってしまうこともあるのです。
その他のリスク
このように命の危険や生活環境を破壊してしまうようなトラブルをもたらすだけに給湯器の不具合や故障はそのまま放置せず、できるだけ早く修理・交換を行うことが求められるのです。
ほかにも水漏れを起こすことで水道代・ガス代が高くなってしまう、水が床下にまで浸水して建物を劣化させてしまうといった問題も見逃せません。
きゅうとうきくん
故障した状態で使うのはホントに怖いね。故障がわかったらまずはプロに相談をオススメするよ。
給湯器の異常サインを見逃さない!チェックしておきたいポイントとは?
では給湯器の故障・不具合を早めに知るためにはどういった点に注意すればよいのでしょうか?
「お湯が出なくなる」というのがわかりやすいチェックポイントのようにも思えますが、このお湯が出ない状況は給湯器の異常以外でも起こるので注意が必要ですし、お湯が使える状態でも不具合が見られる可能性もあります。
リモコンのエラーコード
チェックポイントの中でももっともわかりやすいのは給湯器のリモコンにエラーコードが表示された場合です。何らかの異常が生じたために給湯器がストップしたことを知らせるものです。このエラーコードを読み取ることでどんな問題を抱えているのかを確認することも可能です。
表示されるエラーコードがどんなトラブルを示唆しているかは各給湯器メーカーによって設定が異なるので説明書で確認しておきましょう。表示されるトラブルの種類には水漏れ、点火不良、不完全燃焼、部分凍結異常、配管異常などが挙げられます。先述したように不完全燃焼や点火不良はとくに注意が必要です。
その他の異常サイン
このエラーコードで確認するのがもっともわかりやすいチェック方法ですが、つねにエラーコードがトラブルを伝えてくれるとは限りません。エラーコードが表示されなくても、以下のような異常が見られた場合は注意が必要です。
給湯器が正常に作動しない場合
お湯が出ない場合にはガスメーターが遮断されていないか、蛇口の混合水栓に不具合が生じていないか、そして配管が凍結していないかなどをチェックしましょう。
これらに問題がない場合には給湯器そのものに問題が発生している可能性があります。
お風呂の追い焚き機能が動作しない
お風呂の追い焚き機能がうまく働かない場合には給湯器の電気系統に故障・不具合が生じている可能性が高くなります。
お湯は出るけれども追い焚きができない場合はそのまま使い続けてしまうことも多いですが、ちょっと注意したいところです。
ただし追い焚き機能の不調に関してはフィルターが汚れで詰まっているために正常に機能しないこともありますから、もしうまく追い焚きができなくなった場合には湯船のお湯を取り込む部分のフィルターの状態を確認してみましょう。
異音や異臭がする
より深刻な状態を伝える異常サインとしては異音・異臭が挙げられます。給湯器は動くし、お湯は出るけれどもお湯を出すときに異様な音がするケースもあります。もともとガスを燃焼させる際にはある程度の音は出るものですが、明らかに異常な音の場合は給湯器内部のモーターや部品の故障、配管の異常の可能性が大です。
異音の場合は不完全燃焼やガス漏れの可能性が非常に高くなるのでとくに要注意。明らかに異様な臭いがするようになったらすぐに使用を停止してプロに点検・修理を依頼するようにしましょう。
給湯器本体から水や煙が出ている
同じく不完全燃焼を起こしているサインとなるのが給湯器本体から水や煙が出ているケースです。いかにも危険な兆候ですが、給湯器本体が目立たない場所に設置されている場合にはなかなか気づかないことが多く、不具合を起こしたまま使い続けてしまう場合も見られます。
故障の前兆と既存の故障
こうして見ると給湯器に見られる異常は「故障の前兆になるサイン」と「すでに故障しているサイン」の2種類があることがわかります。
前者の場合はできるだけ早く原因を特定して解消する、後者の場合は速やかに使用を中止してプロに修理・交換を依頼するといった適切な対応が求められることになります。
まとめ
きゅうとうきくん
給湯器を故障したまま使っていると危険だからやめようね。
やかんくん
そのまま使っているとどんなことが起こるんだポ?
きゅうとうきくん
ガス漏れを起こして健康が損なわれたり、火事になってしまう恐れがあるんだ。
やかんくん
それは怖いポ!
きゅうとうきくん
給湯器の調子が悪くなったときにはいろいろなサインがあらわれるから、それをチェックして早めの対応が大切だよ。
やかんくん
わかったポ!