水抜き栓が詰まってお湯が出ない原因は何ですか？原因と掃除方法

水抜き栓が詰まってお湯が出ない原因は何ですか？

給湯器の水抜き栓が詰まるとお湯が出なくなります。この部分に取り付けられているフィルターが汚れで詰まってしまっていることが原因です。

フィルターの役割と詰まりの原因

フィルターは、お湯（水）に含まれている汚れをろ過する役割を担っています。
これが正常に機能していれば問題ないのですが、何年も使用していると、ろ過した汚れがフィルターに付着するようになります。
そして、この付着がどんどんフィルターの水の流れを阻害してしまい、水抜き栓がスムーズに機能しなくなってしまうのです。

そうなると、お湯がうまく循環しなくなり、水圧不足に陥ってしまいます。
結果として、お湯がうまく出にくくなってしまうのです。

各蛇口のトラブルとフィルター詰まりの可能性

お風呂場や洗面所、キッチンなど、特定の蛇口からお湯が出なくなってしまった場合には、それぞれの蛇口でトラブルが発生している可能性が大です。
例えば、サーモカートリッジの不具合などが大きな原因として挙げられます。
しかし、どの蛇口からもお湯がうまく出ない場合には、水抜き栓のフィルターの汚れによって詰まってしまった可能性が高いと言えます。

フィルター掃除での対処方法

水抜き栓のフィルターによる詰まりが原因の場合は、フィルターの汚れを除去することで解消できます。
ちょっと手間がかかりますが、掃除をするだけで元に戻すことができますから、給湯器の故障や水道のパーツの不具合に比べれば、比較的対処しやすいトラブルと言えるかも知れません。
ただし、掃除の際には必ず正しい手順を踏んで行いましょう。

水抜き栓の掃除手順

最初に、水道の元栓を閉めるのが大前提です。
これによって、一時的に住宅内で水道が使えない状態になります。
それから、住宅内のすべての蛇口を開きます。最初に元栓を閉めておかないと、あちこちで水が出てしまうので気をつけましょう。

また、お湯がまったく出ないわけではなく、不安定だけれども出る状態で掃除を行う場合、給湯器を使ったばかりだと給湯器周辺が熱くなっているので、不用意に触れると火傷をしてしまう恐れがあります。
給湯器を使い終わったら少し時間をおいて、冷めたのを確認してから作業に入るよう心がけましょう。

蛇口を開いたら、水抜き栓を取り外します。
左回りに回せば簡単に取り外すことができるはずです。フィルターの汚れを確認、歯ブラシなどを使って、水洗いをして汚れをきれいに落としていきます。
時間が経過していればいるほど汚れが多く、しかも落ちにくくなっているので、じっくりと時間をかけて丁寧に落としていきます。

なお、取り外した水抜き栓とフィルターの間にはパッキンが取り付けられています。
水抜き栓からフィルターを取り外して掃除をする際に、このパッキンをなくさないように気をつけましょう。

フィルターがきれいになったら、水抜き栓とフィルターを元通りに取り付け（パッキンを忘れずに！）、さらに水抜き栓を給湯器に取り付けます。
そして、開いておいた蛇口を閉めて、水道の元栓を開きます。これで水道が使えるようになるはずです。
取り付けた水抜き栓の周囲から水漏れが起こっていないかどうかをよく確認します。これで問題が見られず、お湯が無事に出るようになったら完了です。

どの蛇口からもお湯が出ない場合にはどんな原因が考えられますか？

住宅内のどの蛇口からもお湯が出ない場合、フィルターの汚れや詰まりが原因であることが考えられますが、他にも以下のような原因が考えられます。

給湯器の故障

注意が必要なのは、給湯器そのものの故障です。給湯器の液晶画面にエラーコードが表示された場合には、フィルターの詰まりも含めて、どんな原因で異常が生じているのかをチェックしましょう。
フィルターの詰まり以外の場合には個人で修理するのは難しい場合が多く、繰り返しエラーコードが表示される場合にはメーカーなどのプロに相談しましょう。

ガス給湯器の寿命は10年程度と言われています。
年数が経過した場合には、修理よりも交換（買い替え）のほうが適しているケースも出てくるでしょう。フィルターの詰まりが直接の原因だった場合でも、他の給湯器の部品にも不具合が生じている可能性があります。
フィルターの掃除をした後もお湯が出にくい、エラーコードが表示されるといった問題が起こった場合には、交換も視野に入れたうえで対処方法を検討する必要が出てきます。

ガスメーターの遮断

ガスメーターが何らかの理由で遮断されてしまっているために、お湯が出なくなる場合もあります。ガスメーターには通常安全装置が取り付けられており、ガスの長時間の使用やガス漏れ、地震などの自然災害の際には、安全のためにガスが使えなくなるよう、ガスメーターが遮断される仕組みになっています。

とくに注意したいのがガス漏れです。もしガスメーターの遮断でどの蛇口からもお湯が出なくなった場合には、給湯器をはじめとしたガス機器の使用環境に問題が生じていないかを確認しておきましょう。

ブレーカーの遮断

ブレーカーが落ちた状態でも、どの蛇口からもお湯が出なくなります。
液晶画面の表示を見てもわかるように、給湯器を運転させるためには電気が必要だからです。
ブレーカーが落ちてしまった場合は元に戻せばまたお湯を使えるようになりますが、そもそもどうしてブレーカーが落ちてしまったのか、原因を特定しておきましょう。
単に電力の使用量が多すぎた場合だけでなく、漏電を起こしている可能性（そもそもブレーカーとは「漏電遮断器」とも言います）もあるので要注意です。漏電の場合、給湯器が原因の場合とそうでない場合があります。給湯器が原因ではない場合には、原因となっているガス機器の使用を止めたうえで使い続けることも可能です。

水道・ガスの元栓が閉まっている

先程、「水道の元栓を閉めると水が出なくなる」と書きましたが、ガスの元栓も閉めることでガスが供給されなくなって使えなくなります。
賃貸マンションに入居したばかりの時などはガスの元栓が閉められていることもあるので、お湯が出ない場合にはこちらも確認してください。もし閉まっていたら開きましょう。

リモコンのスイッチが切れている

キッチンやお風呂場に取り付けられている給湯器のリモコンのスイッチがそもそも入っていないために使えないこともあります。
例えば、お風呂場にいる人がスイッチを入れたのに、キッチンにいる人がそれに気づかずにスイッチを切ってしまうといったことも起こり得ます。
最初はお湯が出ていたのに急に出てなくなった場合には、リモコンが切れていないかどうかを確認してみましょう。

まとめ