給湯器が古いとどうなる？危険性や症状まとめ

給湯器が古いとどうなる？

給湯器が古くなると、お湯の温度が上がらなくなったり、水漏れをしたりなどの症状が見られることがあります。

古くなった給湯器を壊れるまで使い続けることは、命にもかかわる危険なリスクを伴うため、おすすめしません。
古い給湯器に起こる症状に普段から注意を配りながら、できるだけ早い段階で新しいものに交換する必要があります。

給湯器の寿命と症状

メーカーによって多少異なりますが、給湯器の寿命の目安としては10年です。
多くのメーカーでは標準的な条件で安全に使用できる期間を10年と設定しているため、このくらいの期間を目安にして交換を検討すると良いでしょう。

ただし、使用状況や設置する場所によっては10年を待つことなく、7年から8年程度でも不具合や交換が必要な症状が出る可能性があります。

1.お湯の温度が上がらない

古い給湯器に起こりやすい1つ目の症状に、お湯の温度が高くならないケースがあります。
ある日突然、お湯が出なくなるというケースもあれば、お湯の温度が普段よりもぬるいというケースもあります。お湯が出る水栓と出ない水栓とがある時には、給湯器ではなく水栓のトラブルが考えられますが、全ての水栓が同じようなトラブルを起こしている場合には、給湯器のセンサーが故障している可能性があります。

給湯器が上手く動かないときには運転スイッチを入れなおし、またはコンセント入れ直しで、お湯が出ない症状を解消できることがありますので、まずはこちらを試してみてください。
一時的に解消されても何度も同じようなトラブルが起こる場合、給湯器の修理や交換が必要だと考えられます。

2.追い焚きができない

2つ目に起こりやすい症状は、追い焚きができなくなる症状です。
10年以上前の給湯器に起こりやすいトラブルで、気温が低い時期には凍結防止のためにポンプ内の水が自動的に排出されることで、追い焚きができなくなってしまうという現象です。
故障ではないものの、新しいタイプの給湯器は気温に関係なく水が自動補給されるシステムを搭載しているため、買い直すことをおすすめします。
また、外の気温が低くないのに追い焚きできない場合には、センサーなど、故障が考えられます。
修理もしくは交換が必要となるでしょう。

3.水漏れ

3つ目に起こりやすい症状は、給湯器からの水漏れです。
配管の凍結による水漏れもありますが、購入してから7年以上が経過している場合には、給湯器内部のパーツが経年劣化したことで水漏れが起こるケースが多くあります。

水漏れの原因となっているパーツだけを交換して修理できる可能性はあるものの、別のパーツも経年劣化している可能性が高いため、10年以上使っている給湯器の場合には交換するのが賢明です。

4.異臭

4つ目に起こりやすい症状は、異臭です。
例えば、給湯器の周辺から薄くガスのニオイがする場合にはガス漏れが考えられますし、焦げたようなニオイなら不完全燃焼かもしれません。

こうした症状は放置すると大きな事故につながる可能性が高く、とても危険です。
速やかにガスの元栓を締め、業者へ連絡してください。

5.異音

5つ目に起こりやすい症状は、異音です。
給湯器からピーなどという異音がするのなら、もしかしたら内部で排気のバランスが崩れているのかもしれません。
また、場合によっては、内部から爆発するような音が出ることもあります。
どのような音でも、古い給湯器を使っている方はそろそろ交換のタイミングかもしれません。

排気口付近のサビ

6つ目の症状は、排気口付近のサビです。給湯器の排気口からは、通常の場合でも水分が出ます。
古くなると、この水分によって金属パーツが錆びてしまうのです。
経年劣化のサインなので、錆びを見つけたら、そろそろ交換の時期と考えると良いでしょう。
なお、排気口付近のサビは少しずつ広がっていきます。
広がっているサビは、給湯器の内部も錆びている可能性が考えられるため、早いタイミングで交換することをおすすめします。

まだ使える状態でも交換したほうが良い理由とは？

ガス給湯器の交換には、数万円から数十万円の費用がかかります。
そのため、「古いけれどまだ使えるから故障するまで使おう」と考える方は決して少なくありません。

しかし、古いものを使い続けていると重大な事故が起こる可能性があり、とても危険です。
どのような事故が考えられるでしょうか？

1.一酸化炭素中毒

1つ目に懸念すべき事故は、一酸化炭素中毒です。
給湯器は基本的に屋外に設置されており、不完全燃焼が起こっても一酸化炭素が室内には入ってこないメカニズムとなっています。
しかし、給湯器の周辺に物が置かれていたり、美観のためにDIYで給湯器の周辺を柵で囲っていると、屋内に一酸化炭素が入りやすくなります。
また、給湯器の排気口から出される排気ガスが屋根などの屋内に溜まりやすい構造になっている場合には、浴室のような狭い場所だけではなく、家屋全体が一酸化炭素で充満し、中毒を引き起こすリスクがあります。

2.感電

2つ目に注意しなければいけない危険な事故は、感電です。
古い給湯器は水漏れが起こりやすくなります。
通常の場合には漏電が起こると自動的に電気のブレーカーが落ちて電力が遮断されますが、古い給湯器だとブレーカーが作動しなかったり、アース線が付いていないこともあります。
そうした状態で水に触れることは、感電のリスクが高く、危険です。
もしも古い給湯器を使っている家庭で、水道の蛇口をひねる時にビリビリとしびれるような感覚を覚えたら、漏電の可能性が考えられます。
速やかに業者へ連絡をして、修理もしくは交換をしてください。

3.火災や爆発

3つ目の事故は、火災や爆発です。
古い給湯器には、安全装置が装備されていないものが多くあります。給湯器の内部に煤が溜まっても安全装置が作動せず、そのまま使い続けることによってガス漏れが起こり、火災が発生する可能性は十分にあるでしょう、過去にも、古い給湯器が火災を引き起こした事故は多く起こっています。

こうした事故は、大きな健康被害をもたらすだけでなく、場合によっては命の危険もあります。
また、火災や爆発などが起こると、近隣の住宅にも大きな迷惑がかかってしまうでしょう。

ただし、最近の給湯器であれば、安全装置が付いています。
そのため重大な事故につながるような不具合の場合は、給湯器を止めるような仕組みにはなっています。
こうした不安をなくすためにも、本当に古い給湯器をお使いの方は交換をオススメします。

まとめ