エコジョーズの排気口は腐食しますか？気になる経年劣化

エコジョーズの排気口は腐食しますか？

エコジョーズでお湯を沸かす際に発生する排気ガスは酸性のため、アルミなどの金属を腐食させてしまいます。従来型の給湯器と違って、エコジョーズは排気熱の再利用によってお湯を沸かしています。
この際に生じる『ドレン水』が酸性であるため、エコジョーズから出てくる湯気も酸性となるのです。

エコジョーズの排気ガス中に含まれている微量な硫黄成分が、排気ガス中の水分と化学反応を起こします。
この化学反応により、排気口付近のアルミなどの金属を腐食させます。排気ガスと言っても湯気で、排出された後は空気中へ拡散していきます。

設置された場所付近に隣家や他の建物、フェンスなどがなければ問題ありません。
しかし、設置場所が狭く、隣家と密接していると、腐食が起こる可能性が出てきます。
アルミサッシや物置などに長い年月、排出される酸性の湯気がかかっていると、その部分が腐食していきます。

アルミなどの金属だけでなく、コンクリートにも、腐食や変色、塗膜が剥がれるなどの影響が出ることもあります。考慮なく設置してしまって腐食が出たり、隣家へ影響が出てしまってはトラブルになる可能性も否めません。
設置する前に業者による現場確認が行われますので、設置する場所を業者と確認して決めるようにしましょう。
また、排気口の腐食は、お湯を沸かす時に排出されるガスが原因ですので、お湯の使いすぎは腐食のスピードを早めることになりかねません。給湯器を無駄に使いすぎないようにしましょう。

エコジョーズから排出される排気ガスだけでなく、排気口に雨や風が当たることも、腐食の原因となります。
エコジョーズは屋外に設置されるため、常に雨風に晒されています。
構造上、雨がエコジョーズ内部に侵入することはありませんが、排気口に雨がかかり続けると、経年劣化による腐食が起こってしまいます。
排気口をカバーで覆っておくと排気口に雨がかからなくなり、雨風による本体の経年劣化が防げるということはありますが、排気口をカバーで覆うと使用できなくなります。
雨の際に一時的にであればということは可能ですが、覆ったことを忘れて使用すると問題です。
実際に覆ったことを忘れて使用されてしまった実例もありますので、こちらはオススメはできません。

エコジョーズの寿命が、設置する環境によって左右されると言われているのは、経年劣化の要因が環境によって違うからです。
雨量の多い地域だと、雨の影響を受けます。
海に近い地域だと、潮風の塩分の影響を受けてしまいます。
多湿の地域だと結露が起こりやすく、その影響を受けます。
そのため自分がどういった特徴のある地域に住んでいるかを理解していれば、おおよその寿命を把握することは可能です。

エコジョーズを設置するときに気をつけることは？

設置スペースと隣家との距離に注意することが重要です。

エコジョーズを設置するには、防火および防災の観点から5つの規定があります。
給湯器本体の横、下、後ろにはそれぞれ15センチの隙間を確保する必要があります。
また、給湯器本体の正面上部にある排気口からは、前方に60センチ、上方に30センチの障害物がないようにする必要があります。

設置スペースが限られていて隣家への影響が心配な場合は、排気カバーを使用して排気の向きを変えることをお勧めします。

排気カバーには、上方排気カバー、側方排気カバー、延長型カバーの3種類があります。
どの方向に排気を向ければ良いかを考えて設置しましょう。
自分でつけるのではなく、専門の業者に依頼してつけてください。

排気カバーは、ネット通販などで簡単に手に入りますが、専門の業者に依頼して設置してもらってください。
排気カバーが設置機器に合っていなかったり、排気を逃す向きが違ったり…
せっかく排気カバーをつけていても、役を成さないとつける意味がありません。
排気がスムーズに行われるように設置しておかなければ、エコジョーズ本体に負担がかかり、劣化が進む可能性も高くなります。

まとめ