エコウィルとエネファームの違いは何ですか？徹底比較

エコウィルとエネファームの違いは何ですか？

エコウィルは「家庭用コージェネレーションシステム」と呼ばれるもので、都市ガスを使用して発電を行い、その電力で給湯や暖房を行うことができるものです。
同じくエネファームも自宅で発電と給湯の両方を行うことができるのですが、こちらは都市ガス・LPガスから水素ガスを作り出したうえで化学反応によって発電を行う仕組みが導入されています。

また、エネファームは「家庭用燃料電池」とも呼ばれており、燃料電池のおもなエネルギーである水素を利用することで非常にクリーンなエネルギーを作り出すことができます。
水素は使用の際にCO2を排出しないため、従来の発電システムと比較しても非常に環境によいのです。

エコウィルはガスエンジンを使ってガスを燃焼させることによって熱を発生し、そのエネルギーを使って発電を行います。
このガスエンジンと水素の違いとその省エネ性の違いがエコウィルとエネファームの大きな違いとなっているのです。

実際に省エネ面についてどの程度の違いが出てくるのでしょうか。
まず発電量の違い。エコウィルと比較してエネファームは1日の間に発電を行う時間が長いため、発電量そのものも多くなります。
どちらのシステムでも使用する電力を発電でカバーできない場合には電力会社から電力を購入してまかなうことになりますが、その購入する電力量はエネファームの方がエコウィルよりずっと少なく、約半分程度とされています。
つまりそれだけ電気代を節約することができるのです。エコウィル、エネファームともに導入によって電力会社から購入する電力量を減らすことができるわけですが、その削減効果はエネファームは約80％、エコウィルは約40％程度とされています。
どちらも非常に大幅な節約効果が期待できるわけですが、やはりエネファームの方が2倍お得となるわけです。

きゅうとうきくん

やっぱり後継機種だけあって性能がぜんぜんちがうんだね

交換する際にはエネファームではなくエコジョーズがオススメ！どうして？

エコウィルそのものは2017年に新規販売を終了しており、これから新たに導入することはできません。
重要なのはエコウィルを導入した人が何に買い替えるかです。
上記のエコウィルとエネファームの比較を考えるとエネファームへの買い替え・交換が適しているように思えますが、必ずしもそうとは言えない面もあります。

そもそもエコウィルの販売が終了した背景にはエネファームの方が使用するガスの量が多くなるからだと言われています。
電気代は節約できる一方、ガスの使用量が多くなるわけです。
その分ガス会社にしてみれば「利益が出やすい」面があり、エコウィルからこちらに乗り換えた面があるわけです。
このようにビジネス的な面からエネファームがガス会社によってアピールされている面もあるため、メリットばかりではなくデメリットや注意点も見る必要があるのです。

また、エコウィルとエネファームがよく比較されるからといって、エコウィルから買い替える選択肢がエネファームしかないというわけではありません。
省エネ・環境性能を考えればエコジョーズやエコワンなども選択肢に加わります。
エコウィル・エネファームのような高度な発電・給湯システムではなくても家庭で省エネを目指すことはできますから、もう少し安く導入できるエコジョーズやエコワンを選ぶ選択肢も出てくるわけです。

エネファームの弱点・デメリットとして導入コストの高さも挙げられます。
エコジョーズをはじめとした最新の給湯器と比較しても2～3倍程度の初期費用がかかりますし、点検にかかるコストも無視できません。
エネファームでは設置から10年が経過すると総点検を受ける必要があり、その際に10万円ほどの費用が必要になります。
さらにその5年後にも点検が必要、こちらも5万円程度の費用がかかります。
つまり、初期費用に加えて設置から15年の間にプラス15万円の負担が求められるわけです。

電気代を節約できるメリットとこれらの負担のどちらが重いかとなるとなかなか判断が難しくなるでしょう。

さらにもうひとつ、注意点としてエネファームの導入にはある程度の設置のためのスペースの確保が必要になる点が挙げられます。
一般の給湯器やエコジョーズと比較して広いスペースが必要になるため、住宅事情によっては設置できない場合もあります。

この点は導入だけでなく買い替え・交換の際に手間も問題になってきます。
撤去が大変だと次のシステムに買い替えるときに苦労することになりかねません。

やかんくん

エネファームの導入には検討したほうが良いことがいっぱいだポ

こうした問題を踏まえた上でエコウィルを交換する場合にはエコジョーズやエコワンも選択に加えたうえで検討してみましょう。
とくにおすすめがエコジョーズです。従来の給湯器よりもやや高い程度のコストで導入できますし、設置に特別なスペースが必要になるわけでもありません。

給湯機能に特化したガス給湯器なのでシンプルで使い方もわかりやすく、しかも省エネ性能にも優れています。
従来の給湯器では排気ガスとして捨てられていたガスを再利用することで効率よく給湯することができるうえに、お湯切れの心配もなくいつでも使えるメリットもあります。

エコワンはガスだけでなく電気でもお湯を沸かすことができるハイブリッド型の給湯器のことです。
こちらは電気とガスを組み合わせて低い温度でお湯を沸かしておき、そのお湯を使うときにガスで加熱できるのが特徴です。
その分お湯を沸かすときのエネルギーのロスを少なくすることができます。

ただしエコジョーズよりも導入の際の初期費用がやや高くなってしまうこと、エコジョーズよりも普及していないので割引購入がしにくいことなどのデメリットがあります。

こうしてみても、高度な省エネシステムはあまり求めていない方や予算的にあまり高価なシステムは購入できない方にとってはエコジョーズがとてもおすすめな選択肢と言えるわけです。

あわせて読みたいページ

エコウィルからお得に交換