給湯器をマンションで交換するにはいくらかかりますか？費用相場

マンションの給湯器を交換するにはいくらかかりますか？

マンションの給湯器の交換費用は、12万円から25万円くらいが相場となっています。
これには、給湯器本体の価格と工事費用が含まれています。
相場費用に幅があるのは、給湯器の種類によって価格が大きく異なるからです。

給湯器本体の費用の違いとしては、機能の差が大きく関係してきます。
マンションに設置する給湯器を選ぶ際には、オートかフルオートかという違いに注目すると良いでしょう。オートはお湯張りに保温などをしてくれる追い炊き機能、手動での足し湯機能が付いているものを指します。
フルオートは、こうした機能に加えて、配管の自動洗浄と共に、湯量の管理をしてくれる機能が付いています。
そのため、設定した水位よりも低くなると、自動で足し湯をしてくれます。
もちろん、設定した水位までお湯が増えたらストップしますので、安心です。
当然、高機能であるフルオートのほうが高くなります。

また、給湯能力による違いも費用に影響します。
これは号数で分けることができ、号数が大きくなるほど一度に供給できるお湯の量が多くなります。
家族が多いとか、ライフスタイルによってお湯を使うことが多い家庭の場合は、号数を大きくする必要があります。給湯能力が高いものは本体価格が上昇します。
もちろん、供給量が多くなる分、ガスの使用量も増え、毎月のガス代が高くなりやすいので、注意が必要です。
またマンションの場合、マンション全体のガス供給量などの関係など、お住いのマンション規約によりますが、号数アップが禁止されていることが多いですのでご注意ください。

他に、給湯器の種類によっても価格が異なります。
同じガスを使う製品でも、一般的なガス給湯器に比べ、エコジョーズのほうが本体価格が高くなります。
エコジョーズは、通常は使われない排気熱を再利用することで、熱効率を高める仕組みとなっています。
本体価格は高いのですが、毎月のガス代を抑えられますので、長期的に見ると、コスパの良い選択肢と言えるでしょう。

工事費用は、それほど大きな違いは出ません。というのも、多くの販売店では基本工事費として、出張費や現在の機器の撤去、廃棄処分費用、取り付け工事費用、運搬費などの諸費用をセットにしているからです。
給湯器のタイプによる違いは多少ありますが、エコジョーズにしても数千円の差しか出ないことが多いです。これは業者によって値段が違ってくる部分となります。
また、号数に関しては増えても取り付け工事費用自体は同じとしているお店が多いです。
追加工事が必要とならない限りは、工事費用による差は少ないと考えることができます。

交換費用で考えたい別の点は、販売店のキャンペーンです。
ガス会社によっては、他社からの乗り換えをする場合、給湯器の交換費用を割り引くなどのキャンペーンを行っていることもあります。
給湯器交換を機にガス会社の乗り換えを考えているのであれば、こうした割引制度がないかを確認して選ぶのも良いでしょう。

ちなみに、賃貸マンションにお住まいの場合は、原則として給湯器の交換は住んでいる方ではなく、大家さんが費用を負担することになります。
そのため、故障などによって交換が必要な場合は、自分たちで勝手に交換するのではなく、すぐに大家さんや管理会社に連絡して、交換してもらうようにしましょう。
分譲マンションにお住まいの場合は、住んでいる方が費用を負担します。
ただし、集合住宅においては、それぞれの建物で規約が存在します。ガス給湯器の種類によっては、既存の設置スペースからはみ出るなどの問題が生じることも考えられますので、交換する前に管理会社に確認を取ったほうが良いでしょう。
特に、既存の機器が壁掛け式だったのに、新たに据え置き式の機器にしたいといった場合には、スペースの使用法が変わってしまうので、きちんと確かめたほうが安心です。

特注など給湯器交換で注意したい点とは？

基本的な給湯器交換は、上記のように12万円から25万円くらいで収まるのですが、さらに費用がかかるケースもあるので注意しなければなりません。
その一つが、特注品を依頼する場合です。

たいていのガス給湯器は、白もしくはベージュに塗装されているか、銀色のままです。
しかし、給湯器は比較的大きく目立つ設備ですし、壁に沿うように設置するので、もっとおしゃれなデザインにしたいという方もいらっしゃいます。
こうした要望に合わせて、給湯器メーカーではさまざまな色の注文に合わせて塗装をします。
これは「特注色」と呼ばれていて、ベースとなる製品の価格に上乗せする形で特注費用がかかります。特注色を依頼した場合、製品や発注する台数によっても差がありますが、おおよそ8,000円から15,000円くらいがプラスされます。追加費用がかかることに注意して依頼しましょう。

また、特注の場合は、受注してから塗装することがほとんどですので、すぐに製品を受け取れるわけではありません。
平均して発注してから1カ月くらいの期間がかかると考えておくと良いでしょう。当然、それまで交換工事ができませんので、十分余裕をもって計画しておくべきです。
さらに、塗装する製品によっては、1台のみの注文では色が限定されたり、そもそも特注ができなかったりすることもあります。
販売店に事前に確認して、希望の色での塗装ができるかを把握しておきましょう。

特にマンションの場合は、どんな給湯器でも交換できるわけでないことにも注意が必要です。
たとえば、既存の機器よりもサイズが大きいものに交換したいと思っても、設けられている給湯器スペースに収まらないことがあります。
一戸建てであれば別の場所に設置するという選択肢も考えられますが、マンションの場合は原則として同じ場所への設置となりますので、製品やサイズを選ぶ必要があります。
同じように、通常のガス給湯器からガス代節約ができるエコジョーズに替える場合も注意が必要です。
というのも、エコジョーズは多少仕組みが異なり、配管や給湯器サイズが異なるからです。特に、酸性ドレン水が排出される構造となっているため、排水パイプを設置する必要があります。
排水はそのまま垂れ流しというわけにはいきませんので、給湯器を設置する場所の近くに排水口が必要です。
たいていはドレンパイプを工夫することで設置はできるのですが、どこでも可能というわけではありませんので、事前に販売店に確かめたほうが安心です。

まとめ