床暖房の給湯器の寿命は？交換のサインと注意点

床暖房の給湯器の寿命は？

床暖房の給湯器は、家の中の暖房だけでなくキッチンやシャワー、お風呂のお湯張りなどの機能を果たしています。
そのため、いきなり故障して使えなくなってしまうと、日常生活にかなりの不便が生じます。
それだけに、ある程度購入してから年数が経っているのであれば、どのくらいで寿命を迎えるのかをあらかじめ確認しておき、事前の備えをしておくことが大事です。

一般的に、給湯器の寿命は10年前後とされています。もちろん、特に問題が出ることもなく、15年以上使えるケースもあります。
しかし、10年くらいを境に故障が出てきたり、動作が不安定になったりすることが多くなります。
また、メーカーとしても10年くらいを目安に、交換や修理用のパーツの製造を打ち切る傾向にあります。
修理しようと思っても、対応するパーツがなければ対策がなくなってしまうわけです。

こうしたことから、多くのメーカーでは暖房機能付き給湯器の設計標準使用期間を10年としています。
給湯器は設置してから10年が過ぎたら、交換を検討した方が良いでしょう。

寿命を縮める要因

ただし、この耐用年数はあくまでも標準的なものです。
設置されている場所が雨風にさらされやすいところであったり、かなりハードな使い方をしている、メンテナンスをほとんどしてこなかったりした場合、さらに寿命が短くなる可能性があります。
そのため、10年という年数にとらわれず、給湯器の寿命が近くなっているサインが出てきたら、交換を検討し始めた方が良いです。

寿命が近いサイン

リモコンのエラー表示

給湯器の交換を考え始めた方がよい症状としては、まずリモコンにエラー表示が出ることが多くなったという点があります。エラーが出ても、電源のオンオフをすれば普通通り使えるかもしれません。しかし、こうしたエラーが頻繁に出てくる場合は、何らかの不調が考えられます。
もちろん、エラーの内容によっては、ただちにパーツの交換や修理が必要となることもあります。

ガスの点火不良

ガスの点きが悪くなるのも一つの症状です。
何回も給湯器で着火している音がして、燃焼するまでに時間がかかっている場合、イグナイターという点火装置や制御システムに異常が生じている可能性があります。

お湯の温度・量の不安定

供給されるお湯の温度が毎回違うというのも、寿命が近いことのサインです。ある時は十分な熱さのお湯が出るのに、他の日には同じ温度設定でもかなりぬるいということがあるかもしれません。
もしくは、出てくるお湯の量があきらかに違うというケースも考えらええます。
こうした症状は、燃焼系や配管などに何らかの異常が生じている恐れがあり、修理や交換が必要と考えられます。

お湯が出るまで時間がかかる

シャワーやキッチンのお湯などが、暖かい状態になって出てくるまでにかなりの時間がかかるようになったと感じるのであれば、それも1つのサインとなります。
しばらく待たないと冷たい水しか出てこないのは、給湯器の効率が悪くなっている可能性があります。

本体の錆や異臭、黒煙

給湯器本体をチェックしてみると、別のサインに気付くことがあります。たとえば、本体の排気口の周りや、給湯器自体に錆が目立つようになっているといった状態です。
排気口からは蒸気が出ることから、水分によって錆びやすい箇所です。
この部分に錆が来ていると、内部でも腐食が進行している恐れがあります。

他にも、燃焼している時に明らかにおかしな臭いがする、排気口からススのような黒い煙が出てくるというケースでは異常燃焼が生じているかもしれません。
事故につながるリスクがありますので、早めに対応した方が良いでしょう。

水漏れ

さらに症状が進行すると、給湯器の周りから水が漏れてくることがあります。
給湯器内部にある熱交換器のフィンの部分や、配管などが破れてそこから水が漏れてしまっていると考えられます。
漏水が生じると床暖房や給湯に影響があるだけでなく、水道の無駄にもつながりますので、早めに交換をした方が良いでしょう。

このように、給湯器本体の様子と設置年数を確かめながら、寿命がどのくらいなのかを考えると良いでしょう。同時に、床暖房設備つまり家の中のフローリング部分の状態もチェックしましょう。

床暖房設備の寿命と注意点

床暖房設備の寿命は比較的長く、30年くらいは持つとされています。
そのため、床暖房設備よりも先に給湯器の交換をする必要が生じます。
もちろん、床暖房設備も耐用年数の前に、劣化などの症状が出てくることがあります。

たとえば、一部分は暖かいものの、他の部分はほとんど暖まらないといった症状です。
温水管の詰まりや漏れが生じている可能性があります。

他にも、温水管の破損などによって漏れが生じることもあります。床面にいつも染みや濡れが見られる、外から室内に引き込む部分が湿っているといった症状が見られる時には要注意です。

寿命が近ければ早めの交換を検討しよう

給湯器の寿命が近いと思われる場合は、早めに交換を検討した方が良いです。もしかすると、壊れた時に交換すればいいや、と考える方もいるかもしれません。
しかし、給湯器というのは家の設備の中でも非常に重要で、使用頻度の高いものです。
万が一突然壊れると、お風呂に入る、キッチンで家事をするといったことがしづらくなってしまいます。

特に、給湯器は使用頻度が高くなり負荷がかかる冬に多発する傾向にあります。
寒い時期に暖かいお風呂に入れなくなると大変ですし、床暖房が使用できなくなる恐れもあります。こうした事態にならないためにも、壊れる前に交換した方が良いのです。

交換時の注意点

製品によっては、交換しようと思ってもすぐに工事できないこともあります。給湯器本体の在庫が少なく、機器入手に時間がかかるケースも見られるからです。
特に、床暖房機能付きの給湯器は、普通のタイプよりも数量が少ないのでこうした事態が起こりがちです。

また、交換工事をしてくれる業者の予定が合わないこともあります。
すぐにでも交換してほしいと思っても、数日の待機期間が生じてしまう恐れは十分にあります。
そのため、壊れる前に十分前もって予定を組み、無理なく工事ができるようにした方が賢明と言えるでしょう。

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まとめ